2007年07月07日

育成年代でやるべき事って?

先日、あるスクール生(低学年)の保護者の方から相談を持ちかけられました。

「ここですごく楽しくやらせてもらっていますが、自分の所属チームに帰った時に、戦術的な動き方や判断などを要求され、対応しきれていない。」という相談でした。

自分のチームを勝たせたい指導者ほど、結果を出すために、早い段階から個人の育成よりも、戦術やポジションなど、チームとしてのやり方を工夫して、勝てるチーム作りを考えてしまいがちです。

しかし、このスクール生のケースを聞く限りでは、明らかにそういった指導には早すぎる段階での要求がされているように思います。

保護者の方がサッカーを知らない場合、そういった要求に答えられないと、せっかく一生懸命にやっている自分の子供が、他の子から出遅れてしまうのではないか、と心配になってしまうようですね。

しかし、去年のブラジル遠征の際、ブラジルでも屈指の下部組織を持つサンパウロFCの育成責任者は、COJBスタッフに「子供達はここにサッカーを楽しみに来ている」と言っていました。

小さな年代であればあるほど、まずは楽しく自由にやる事。
その中で成長にしたがい、コーディネーションや基本技術などの個人能力を上げていく事で、中学、高校、さらにはその上にいった時に大きく伸びる下地ができるのだと思います。

幼稚園からスクールに通い、ボールタッチのうまい子やドリブルのできる子が珍しくなくなってきている今、熱心な親ほど早く高いレベルで、早くいいサッカーを、という思いがあるように感じます。

ですが、この段階での高いレベルとは何か?いいサッカーとは何か?は少し冷静に見つめ直す必要があるように思います。

僕自身、僕が子供の頃では考えられないくらいボールタッチのうまい子を何人も見てきましたが、じゃあそこから次にどう伸びていくのか、と考えた時に、小さくまとまってしまっている感もあるのは否定できません。

焦らない事が大事です。

大人が目先に捕らわれていたら、残念ながら、せっかく子供が一生懸命にやっていても、知らず知らずのうちに子供の成長の芽を摘んでしまう場合があります。

あるJチームの下部組織責任者は、ブラジル遠征の後に、自分の方向性の誤りを感じ、下部組織のサッカーを結果重視から、結果度外視、育成最優先に180°方向転換したという話も聞いた事があります。

育成年代で伸ばすべき能力と、チームの結果は比例しない事もあるのです。

チームを持てば、その時いる選手でいかに勝つかを考えるのは当然といえます。
誰でも負けるより勝つ方が気持ちいいですよね。

しかし、育成年代のサッカーでそこが優先され過ぎる事の弊害が、その後の中学、高校年代であらわれてきてしまっているのが今の日本の現状ではないでしょうか。

指導者、保護者ともに、ひとつ先の視点を持って子供達に接していくことが、最終的には子供のためになるのだと思います。

自分自身もそういった視点を持って接していられてるか?を常に振り返りながら指導していかなければな、と思っています。
posted by 少年サッカー at 00:24| 神奈川 ?J| Comment(4) | TrackBack(0) | 日々のブログ